about us
東京、ブリュッセル(ベルギー)、ニューヨーク(米国)に拠点を構える藤かえで外国法事務弁護士事務所。米国、EU、中国、英国、日本の5カ国を中心とし、各法域のデータ保護・プライバシー法とAI規制に特化したブティック型法律事務所だ。藤 かえで弁護士に設立背景をうかがった。
「GDPR(一般データ保護規制)施行以来、グローバルベースでデータ保護・プライバシー規制強化の動きが活発化しています。そうした環境下で、日本企業が海外のデータ保護・プライバシー規制に違反する、データ保護監督当局(以下、海外当局)による法執行で巨額の制裁金決定を受けるなどのリスクが高まっています。個人データ処理の禁止命令を受けて事業継続に支障をきたすことがないよう、日本企業による海外のデータ保護・プライバシー規制へのコンプライアンス対応を支援することが私たちのミッションです」
その特徴は、米国・EUの弁護士資格を有する所属弁護士が、現地弁護士として直接、当該法域のデータ保護・プライバシー規制のコンプライアンスに関する助言を日本語・英語で提供できること。つまり、海外当局と“直接交渉が行える・コミュニケーションが取れる”弁護士が揃っているのだ。データ保護法の立法・改正などが活発化するなか、依頼者が期待する役割も多様化している。
「顧客はグローバルに事業展開する日本企業が中心ですが、最近は海外の企業から、日本の個人情報保護法に対する法的助言を求められるケースも増えています。海外当局主催のシンポジウムなどにスピーカーやパネリストとして招かれ、日本の個人情報保護法に関する解説を英語で行うことも。私たちは元々EUがベースなので、EUとの比較観点で日本の状況を説明すると、海外企業の方々も納得しやすいようです。そうした海外当局との協力関係を発端に、グローバル巨大テック企業からもご依頼いただいています。また、EUや米国のデータ保護法制のみならず、中国、英国、日本のデータ保護法制に関する相談も増加しています。そのように世界各国の依頼者の期待に応えるべく、多様な法域のデータ保護法制に関するサポートを提供。また、当該法制に密接に関係するAI規制などデータ関連規制についても、『将来の規制のかたちを読む。Future Proof』というスローガンを掲げ、注力しています」
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東京オフィス開設時から参画しているトビン・アーロン弁護士(米国カリフォルニア州弁護士)は、仕事のやりがいを次のように語る。
データ保護・プライバシー規制分野は、非常にユニークでエキサイティングな業務分野です。AIなどの先端技術についても学ぶことができるうえ、世界中の規制がそれらの技術に対応するために、どのように発展・適応していくか、その経過をリアルに見ることもできます。また、各国政府によってデータ保護・プライバシー規制がどのようにかたちづくられていくのか、世界の政治とデータ保護法の相互関係を知ることも面白い。当事務所の案件は真にグローバルなので、私もこれまで、米国、EU、英国、タイ、中国、日本の案件に携わりました。この分野は日々拡大しているので、私たちの取り扱い案件は、今後も確実に増加していくでしょう。ここでの仕事は、学ぶべきことが多く、わくわくします」
創設メンバーであり、パートナーを務める荒木章裕弁護士は、自動車の安全運転技術、配車アプリに関する事業、IoT事業の海外展開、クッキー規制対応、大規模な情報処理を伴うデジタル・マーケティング活動など、先端的な事業分野での支援を多く行う。
「データ保護法対応は、租税法のように詳細な規定がなく、規制の枠組みが抽象的に記載されているケースが多いことが特徴です。また、監督当局が公表するガイドラインが企業の実態と合わないケースも往々にしてあります。当該分野は平たく言えば『ある程度原則的な内容を定めるから、その枠内で解決していきなさい』という建て付けなので、依頼者にとって最善な具体的・実務的対応をどうするか――“想像力”と“創造力”を駆使しながら仕事ができる、弁護士の力の発揮しがいがある分野だと思います」(荒木弁護士)
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現役弁護士
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「この規制分野のスペシャリストを育成していくには、とにかく基本的な概念の理解、実務上の取り扱いについて、実際の案件を通じて解説するとともに、毎日コンスタントに“議論”することが不可欠。逆に言えば、自学自習のみで、効率的かつスピーディに成長することが難しい分野であるとも。ですから、毎日アソシエイトと1時間程度のミーティングを行い、案件のアサインメントや進捗報告に加えて、最新情報に関する講義的な内容を私がレクチャーし、議論するという流れにしています。そうして一つひとつ基本的な考え方を身につけ、キャッチアップした最新情報などを他のメンバーに自ら発信・共有し、議論が進められる“自走できる弁護士”に育てていきたいと思います」
事務所の今後の展望などについて、藤 かえで弁護士にうかがった。
「2019年に、ブリュッセルで事務所を開設した当時は、EUの競争法とデータ保護・プライバシー規制の両輪で業務を行っていました。今でも競争法は取り扱っていますが、お客さまの目線に立った時、データ・個人情報保護の分野に寄せながらも、そこから生起する新たな規制法をどんどん追っていくことになるであろうと考えています。例えば、すでに特化しているAI規制もしかり。今、私が個人的に注目しているのは量子技術ですが、そこも将来的には何らかの規制がかかってくることは間違いないでしょう。そのように、当事務所のプラクティスを変容させていくことで、グローバルなインパクトを生み出していきたい。一言で規制法といっても法域は広いし、動きも早い。変容を恐れず、常に最先端を追いながら、弁護士としてのエクスパティーズを確立していく。そうして、依頼者の実状・実態に合った最適解を出せる。そのようなプロフェッショナル弁護士の集まりであり続けたいと思います」